今回は米国大手のNvidia社(エヌビディア)が発売しているグラボ「Nvidia Geforce」シリーズにある、GTXシリーズとRTXシリーズの違いを紹介したいと思う。
そもそもGeforceとは?
GeForce(じーふぉーす)は米国の大手半導体メーカーNvidia社が発売しているグラフィックボードです。
基本的にはグラフィックボードを製造しているメーカーは大きく2つあり、それがAMD社とNvidia社です。AMDはこの前紹介したZenシリーズのCPUを作ったメーカーでもあります。ちなみに両メーカーの特徴は性能が良く、消費電力を抑えるならNvidiaで、AMDはコスパがいいという感じです。
あと、Nvidiaといえば最近、SoftbankからArmを買収したことで話題になったことで有名ですね。
GTXシリーズ/RTXシリーズをご紹介
GTXシリーズは今までのシリーズ「GT ,GTS ,GS ,G ,無印」の後継機シリーズであり、そのGTXシリーズの後継機シリーズがRTXになります。GTXとRTXは性能が向上しており、特にRTXシリーズの目玉はレイトレーシングとDLSSが対応になったということになります。
このレイトレーシングとDLSSが対応になったことで、「GTX」の名前が「RTX」に変更になりました。それほどレイトレーシングとDLSSはとっても新しいシステムであり、未来のシステムだと思います。
レイトレーシングとは?
レイトレーシングとは「リアルタイムレイトレーシング」という名前で、グラボの計算処理によって光の反射や光線などをリアルに描写するシステムです。
レイトレーシングはRTXのみの使用可能で(GTXでも使用可能だが実用的では無い)2000番台と3000番台になります。
この新技術は詳しく言うと光の分子の動きを計算して再現して描写する働きがあります。有名所で言うと映画はディズニー映画「ベイマックス」や「カーズ」などはめちゃめちゃ高性能なスーパーコンピューターを利用してリアルタイムレイトレーシングの光を再現しています。
そして、スパコンなどを利用していたリアルタイムレイトレーシングがたった1枚のグラフィックボードで使えるというとても革新的な技術がNvidiaによって開発されました。
なんでGTXは使えない/実用性が無いの?
これは簡単な仕組みでグラフィックボードでは「コア」という部品がとっても重要でコア次第でグラボの性能が変わっています。
そのコアというものが上の画像にある通り、レイトレ専用のコアがRTXには実装されているのですがGTXシリーズのはCUDAコアしか実装されていないのでレイトレとゲームの計算をCUDAで両方計算しなくてはいけなくなり、結果とても重くなってしまい実用性がなくなってしまいます。逆にRTXはレイトレ専用のコアとCUDAコアで分担して作業が行えるので作業効率がアップし、性能が向上します。
DLSSとは?
DLSSは完全RTXシリーズしか使えなく、GTXシリーズは使えない。では本題のDLSSとは何かを解説していく。
DLSSは「ディープラーニング スーパー サンプリング」の略でめちゃめちゃ簡単に言うとスーパーコンピュータで解析してそれを元にゲームを軽くするという技術です。めちゃめちゃ重いゲームもDLSSを使えば軽くなるというとっても夢の技術になります。先程も書いた図に「Tensorコア」があったと思いますがそのコアを使って学習し、高画質で綺麗なゲーム画像を映し出すことができます。(よく使われる方法がDLSS+レイトレがある。この2つを合わせるとめちゃめちゃ重いレイトレ機能を多少軽くしてくれる。)
レイトレとDLSSの注意点は?
もちろん注意点があります。その一番の注意点が対応しているゲームが少ない。ということです。特にDLSSは本当に少なくまだまだ数えるほどしかありません。(最近追加されたゲームは有名なフォートナイトとかですね)
またGTXでレイトレは基本できないと思ったほうがいいです。正式対応はしているのですが普通に重くゲームできるような環境では無いのでやめたほうがいいです。上の画像は僕がGTX1660sを使って測定したのですが最高でも20FPSくらいしか出なかったです。
RTXシリーズをまとめて見た。
第3世代のRTXが発売されたのでRTX2080Tiと比較をしてみました。
RTX3090 | RTX3080 | RTX3070 | RTX2080Ti | |
プロセスルール | 8nm | 8nm | 8nm | 8nm |
CUDAコア数 | 10496 | 8704 | 5888 | 4352 |
RTコア数 | 82 | 68 | 46 | 68 |
VRAM | GDDR6X 24GB | GDDR6X 10GB | GDDR6 8GB | GDDR6 11GB |
ブーストクロック | 1700MHz | 1710MHz | 1725MHz | 1545MHz |
TDP | 350w | 320w | 220w | 250w |
ということです。RTコアは3000番台は第一世代から2世代に変更しました。そして僕が一番コスパと性能がいいと思うのはRTX3080だと思いますね。RTX3070はちょっと性能不足だけどRTX3080で丁度いいという(4Kに限る)感じですね。RTX3090はオーバースペックすぎかなと個人的には思います。
まとめ
今回はGTXシリーズとRTXシリーズをご紹介しました。それではまとめです。
▲RTXはレイトレとDLSSに対応している
▲GTXはレイトレに対応しているが実用性は無い
▲DLSSはRTXのみの対応だがゲームをとても軽くしてくれる。
▲RTX、DLSSは対応ゲームが少ない